【震災・原発事故15年】「震災」「原発事故」併記を 国に複合災害風化抑止要請 内堀知事 復興相「政府一丸で対応」

  • [エリア] 福島市
【震災・原発事故15年】「震災」「原発事故」併記を 国に複合災害風化抑止要請 内堀知事 復興相「政府一丸で対応」

福島のニュース

内堀雅雄知事は29日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から15年が経過し国内外で記憶の風化が進んでいるとして、政府に対し今後は「震災」との表記だけでなく「原発事故」を合わせて記すよう求めた。政府が福島市で開いた福島復興再生協議会の席上、復興関係閣僚らに申し入れた。牧野京夫復興相は政府全体で取り組む考えを示した。今後、国内外への情報発信などで原発事故との表記を盛り込むとみられる。震災と原発事故が発生した直後の2011(平成23)年4月1日の持ち回り閣議で当時の菅直人政権は、東北地方太平洋沖地震による災害とこれに伴う原発事故を「東日本大震災」と呼称すると決めた。定義上は東日本大震災の中に原子力災害が含まれているとの整理だが、一般には広く知られていない。省庁によって表記が異なるなど対応はまちまちだった。内堀知事は協議会終了後、報道陣の取材に応じた。3・11を知らない若い世代が増え、未曽有の複合災害を経験した人々でさえ記憶が薄れているとし「残念ながら風化が国内、世界で進んでいる」と危機感を示した。「(東日本大震災という表記だけでは)本県の災害の厳しさが伝わらない」とし政府に原発事故を併記するよう求めたことを明らかにした。「『と原発事故』の5文字を加えてもらうだけでより正確に伝わり5年、10年、20年後の風化を少しでも遅らせることにつながる」との見方を示した。牧野復興相は協議会終了後、報道陣に対し「(内堀知事の意見を)重く受け止めてしっかり胸に刻んで、政府一丸となって対応することを約束させてもらった」と明言した。内堀知事の要請を関係省庁で共有した上で、新年度から対応するとみられる。県によると、県庁内では震災と原発事故の併記を基本としているが、政府の情報発信や閣僚のあいさつ、関係資料などでは震災だけを単記するケースが散見されてきたという。