福島のニュース
福島市で29日に開かれた政府の福島復興再生協議会で赤沢亮正経済産業相は、東京電力福島第1原発事故の廃炉作業で人工知能(AI)を活用し、将来的には本県をAIトランスフォーメーションの先進地とする構想を明らかにした。経産省は、機械を自律的に制御する「フィジカルAI」を搭載したロボットの廃炉現場への導入に向け、新年度に実証を始める方針。経産省によると、廃炉作業は技術的難易度が高く、ロボットやドローンの遠隔操作技術など国内外の英知が結集する場となっている。廃炉現場で磨かれた技術が、他の産業や分野で展開される事例が出ている。フィジカルAIの導入実証では、ほぼ無人で自律歩行するロボットによる過酷な作業現場の調査などを想定している。赤沢経産相は協議会の冒頭あいさつで「世界にも類を見ない難易度の高い技術的課題に挑戦するためAI技術の活用を進め、福島を日本のAIトランスフォーメーションの始まりの地としていきたい」と述べた。AIトランスフォーメーションは、AIを手段として駆使するだけでなく、組織の業務過程やビジネスモデルなどを変革するために活用することなどを意味する。人口減による深刻な人手不足などを背景に、需要が高まるとされる。協議会には赤沢経産相や牧野京夫復興相、鈴木憲和農相、石原宏高環境相らが出席した。内堀雅雄知事は席上、第3期復興・創生期間以降の復興・再生のさらなる推進など7項目を政府に要請した。国に対する県の主な要請事項❶避難地域の復興・再生▶避難指示が解除された地域の住環境をはじめとした生活環境の充実❷避難者などの生活再建▶避難地域の医療・福祉を担う人材の定着促進、教職員の加配、スクールカウンセラーの配置❸風評払拭・風化防止対策の強化▶輸入規制撤廃に向けた働きかけと輸出促進の支援❹福島イノベーション・コースト構想の推進▶エフレイと関係機関の連携❺地域産業の再生と新産業の創出▶実情に応じた企業立地補助金の運用、農林水産業の生産から流通・消費までの総合的な対策❻インフラなどの環境整備、除去土壌などの県外最終処分に向けた取り組みの推進▶県復興祈念公園の利活用▶除去土壌などの県外最終処分に向けた2045年3月までの具体的な方針や工程の速やかな明示❼第3期復興・創生期間以降の復興・再生のさらなる推進▶復興庁が司令塔機能や予算を含めた総合調整機能を発揮すること

